今、29歳で社会人歴は5年目になります。大学で土木系の勉強をし、新卒で施工管理会社に入社しました。社員数は3000人以上いる大企業で、海や河川、渓谷の橋梁や高速道路など、地上に建設される高架橋を建設する橋梁工事を担当していました。2020年3月にグローシップ・パートナーズ株式会社に未経験でしたが、ITコンサルタントとして入社し、当時は不動産特定共同事業法に関わるプラットフォームの開発に従事しました。20代を中心とした若いメンバーが多い会社で、同世代も多く、当時の直属の上司が35歳くらいで、年齢に縛られることなく、結果を出せば裁量を持って業務を担当できると感じ転職しました。2022年9月からデジタル証券準備株式会社に出向し、グローシップ・パートナーズが持っている技術を活かし、セキュリティ・トークンの発行・管理を行うシステム(OwnerShip)の開発・運用を行なっています。
発行済の債権を譲渡する場合、民法上の第三者対抗要件を具備する必要があります。簡単に言うと、自分の持ち物であるということを第三者に主張するための条件のようなものですが、これまでは特定の役所に行き、所定の登録をするなど、物理的に手間が掛かるものでした。
それが2020年に⾦融商品取引法が改正され、国際的にも広まっているブロックチェーン技術などの分散型台帳技術を活用し、有価証券に表示される権利の発生及び移転を電子取引で記録することが認められることになりました。
OwnerShipは、ブロックチェーンを活用して有価証券の電子取引を記録するシステムで、セキュリティ・トークン(デジタルな有価証券)を投資家間で売買でき、システムを活用した債権譲渡手続きのデジタル化を可能にしています。
また、私たちはOwnerShipを使って当局(経済産業省・法務省)と実証実験を行い、他社に先駆けて産業競争力強化法に基づく新事業活動計画の認定を受けることができました。
※実証実験に関する詳細はこちらをご覧ください。 https://www.meti.go.jp/press/2022/10/20221014001/20221014_1-1.pdf
まずは、システムを介したセキュリティ・トークンの発行・移転が可能となることで、従来必要であった債務者から債権譲渡人に対する通知である「確定⽇付のある証書」などオフラインの作業が発生せず、ペーパーレス化します。
また、売買契約成⽴から数秒以内に当該売買契約(債権譲渡)に関する情報が伝達されるので、安全性が⾶躍的に⾼まりますし、売買はこれまでにないほど迅速化します。
さらに、様々な情報がブロックチェーン上の記録を確認することにより正確に把握することができるため、投資家間の売買契約(債権譲渡)の取引の安全性が確保でき、無⽤な紛争を回避することができるようになります。
ブロックチェーン技術は参画してから取得しました。
新卒で勤めた建築業界は100年前から同じ技術を使って作っているような業界でした。私は若いうちに挑戦したいという気持ちと、単純に新しいものが好きで、仕事でも新しい刺激や面白さを感じたいと思っていて、ブロックチェーンに挑戦できる良い機会だと思い、自分から手を挙げてこのプロジェクトに参画することを希望しました。
実際の開発では、自分で勉強し情報収集したり、難しい課題にぶつかった時は会社のメンバーと調べて業務を進めています。
当社は、「デジタルの力で不動産投資を、当たり前に。」をミッションに掲げていますが、今はまだ私募というプロ投資家や証券会社など、投資の専門家に限って有価証券の申込みが可能な状態です。これからは、一般の人に向けた公募向けのプロダクト作りが課題になっていきます。
セキュリティ・トークンの発行システム自体は私募向けのものを活用できますが、公募の場合はプロダクトのデザイン性、UI・UX、マーケティング戦略など、今までとは違う観点での検討が必要です。いかに多くの人にデリバリーするか、会社としても大きく変化していくタイミングだと思います。最終的には日本人にとって新たな投資の選択肢として当たり前のものにしていきたいです。
私自身は、同じことをずっと続けるより新しいことにチャレンジすることが好きなタイプなので、今後はさらに面白くなっていくものと期待しています。
一言で言うと、商品性が増えることです。
今は不動産や社債ですが、今後は一般の人が面白いと思えたり、興味が湧く商品を増やし、投資の目的として利益を得ること以外でも投資意欲が湧く状況になっていくと思います。例えば、航空機・船舶なども商品になっていきます。
OwnerShipを利用いただくユーザーの投資意欲を上げられるようなサービスに成長させていくことは楽しみです。
全部やりがいだと思っています。プロダクトができることで目に見えた成果も感じられますし、新しい技術をキャッチアップすることで成長欲求も満たせて、チームメンバーなど他者貢献度も高い業務を担当していると感じています。
自分はエンジニアですが、ビジネス側にも関わった仕事ができている面も大きいです。指示されたものを作るのではなく、自分でも考えてモノづくりがしたい人には合っている環境です。
あとは、正解がまだない業界なので、試行錯誤や失敗を楽しみながら仕事をしています。
他の部署には投資のプロが集まっていますが、自分はiDecoやNISAはやっているものの、第3、第4の投資に何をしたら良いかわからないと思っているタイプです。このサービスが一般向けになった場合、最初のターゲットは自分よりも富裕層かもしれませんが、自分もターゲットの一人だと思い、自分が使いたくなるサービスを作ることがゴールです。
今後のキャリアはまだ迷っているところもありますが、今まではジェネラリストとして振る舞うことが多かったと思います。例えば、出向元のグローシップ・パートナーズ株式会社では、プロダクトマネジャーのキャリアを希望する場合でも、全員が開発からという方針だったので、これまで開発をメインで担当しつつ、導入クライアントへの営業、コンサルティング、プロジェクトマネジメントなど様々なロールを経験してきました。
そして、デジタル証券準備株式会社の環境は、ベンチャー企業なのでなんでもやらなきゃいけない状況で、実際に様々なことをやっていると思います。どちらにも挑戦できる環境だからこそ、ここでいろいろな経験を積んで、自分の強みを作っていきたいと思っています。
今いるメンバーは、いわゆるベンチャーの環境を求めている人が集まっていて、それぞれが裁量を持って業務に取り組んでいます。今後ローンチするサービスは、公募向けで多くの人が利用するサービスになっていくのでやりがいも大きくなると思います。
また、社員も20人くらいなので、初期メンバーとしてジョインできるタイミングとしては、これが最後だと思います!
以上、システム開発・運用を担当する三島のインタビューでした。
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